パリ市民に親しまれているフランスのフォンテーヌブローの森

フランスを代表する都市近郊の森として、フォンテーヌブローの森が挙げられます。

パリ・リヨン駅からおよそ1時間、60kmという近距離にあり、2万5千ヘクタールという広大な面積を有する森です。

フランス王室代々狩猟林として利用するために守ってきた森林で、我が国の代表的な都市公園である日比谷公園の1500倍以上あります。

年間1千万人の利用者がいると言われ、いかにパリ市民に親しまれているかが分かります。

フランス有数の観光地であるとともに、フランス自然保護法の発祥の地です。

全体が国有林であるとともに複数の公園や庭園を内包する森林となっています。

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フォンテーヌブロー城

フォンテーヌブローの森は、城を含む市街地を包むようにして大きく広がっており、フォンテーヌブロー市は森林の中の都市と言えます。

同市は、環境の良さからパリ市民が転居してきて、非常に人気の高い居住地となっています。

中心部のフォンテーヌブロー城もよく保存・管理させ、整備されて庭園とともに、歴史遺産としての魅力も高いです。

元は人工林

フォンテーヌブローの森では、盛んに森林レクリエーションが行われており、森の中に適当な岩場があるため、簡易なロッククライミングなどで多くの若者が楽しんでいます。

森林内に300キロメートルのトレイルがあり、ハイキング、ジョギング、乗馬、マウンテンバイクなどのスポーツ愛好家に人気の場所となっているそうです。

また、19世紀にはバルビゾン派の画家たちが、フォンテーヌブローの森を好んで題材にするなど、森の知名度も歴史的に高く、開発圧が加わっても森は減少することなく、むしろ増加しています。

著名な画家の一人であるルソーの描いたナラの木が現存しており、利用者はナラの巨樹に歴史の重みを感じることもできるです。

こうしたナラの森も、歴史的には1720年から1830年にかけて、広大な荒地に植林して森を復元していったのです。

6,000ヘクタールにも及ぶヨーロッパナラ林が植林により造られました。

元はといえば人工林なのですが、森は200年の年月を経て、現在では自然の森のような景観を呈しています。

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