嚴島神社こだわりの「8」という数字|なぜ「ラッキーセブン」の「7」ではない?

縁起のよい数字といえば?

そう聞かれると「7」か「8」ですよね?

「7」はラッキーセブン。ラッキーセブンは野球の7回の攻撃を意味する「lucky seventh」に由来し、米メジャーリーグが発祥とされています。

ということは、日本で「7」が縁起の良い数字として広まったのは戦後なのでしょうね。

一方「8」は漢数字にすると「八」。末広がりで縁起がよい数字と日本では言われています。

この「8」という数字は、日本人以上に中国人も大好きです。というか、中国人の「8」に対する思いは桁違いだそうです。

あの北京オリンピックが2008年8月8日の夜8時8分に開幕したことは有名ですよね?

漢数字は中国から伝わってきているので、縁起の良い数字ということも一緒に伝わってきたのかもしれません。

また、古代の日本において「8」 は聖数とされ、また、数が大きいことを示すのにも使われたそうです。

そういえば、「八百万(やおよろず)の神」とか、「八重桜」とか数が大きいという意味で使われていますよね。

「8」という数字は、古くから日本人にとって良い数字だったのでしょう。

そんな「8」という数字。その数字にこだわった建造物が宮島にあります。

世界遺産の嚴島神社です。

①社殿の柱間の距離「8尺」(1尺は30.3cm)
②社殿の柱間に敷かれた板の数「8枚」
③廻廊の長さ「108間」
④火焼前から大鳥居までは「88間」(1間は1.81m)
⑤拝殿から大鳥居までは「108間」

といった感じで「8」の数字をめちゃくちゃ使っているんです。

誰かがこの「8」にこだわったのか、偶然こうなったのか、真相はわかっていないそうです。

「8」にこだわったからだとしても、縁起の良い数字として取り入れたのか、それともこれ以上大きい数字はないという意味で使われたのか、真相は定かではありません。

でも、このことを中国人の観光客に伝えたら、きっと誰もが喜んでくれることでしょう。

嚴島神社で板の数を数えてる人を見かけたら…

「あ!この人も知ってるんだ」と思い、温かい目で見守ってあげてください😄

宮島で街歩きしながら謎解きするゲーム
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「三」という数字もある

日本三景の一つとされる宮島ですが、この「三」という数字が宮島ではゆかりのある数字になっています。

まあ、日本人は「三」が好きですよね。日本三大◯◯とかで、よく耳にします。

ひとつは、皆さんご存知の嚴島神社の御祭神が「宗像三女神」であるということ。
市杵島姫命・田心姫命・湍津姫命の三女神です。

そして、二つ目が宮島には「三鬼大権現」を祀っている場所がある島なのです。三鬼大権現とは魔羅鬼神(不動明王の化身)・追帳鬼神(虚空蔵菩薩の化身)・時眉鬼神(大日如来の化身)の三鬼神で、全国で唯一?「鬼の神」を祀っている場所が宮島にあります。弥山中腹にある三鬼堂と大聖院の摩尼殿で祀っています。

最後の三つ目は、嚴島神社の御祭神はかつては「伊都岐島(いつきしま)大明神」でした。大鳥居の神社側の扁額にも「伊都岐島神社」と書かれているのは皆さんご存知ですよね?
その伊都岐島(いつきしま)大明神は、夫婦と子の三神です。

つまり宮島は、すべてが三神であるということ。

神の島、宮島。奥が深い・・・