感染症が怖い山でのマダニ対策とは|マダニはどこに潜みどこを噛むのか

さまざまな感染症を媒介するマダニ。

知らない間に噛まれて、感染症を引き起こし、死亡する例もあることから注意が必要な屋外生物です。

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マダニのいる場所

マダニは、山林の下草やクマザサなどの葉の上に潜んでいて、近くを動物が通りかかったら飛び移って吸着し、口器を皮膚内に深く差し込んで吸血します。

葉っぱの上にいるのは、日光浴しているのではなく獲物を待ち伏せしているためといわれています。

ダニの前足の先に匂いを感じるセンサーを備えていて、通りかかる動物の呼気に含まれる二酸化炭素に反応して飛びつくみたいです。

そのため、虫よけスプレーを使っても、呼吸しているかぎりはマダニに位置を知らせているようなもの。

マダニが噛む場所

マダニの成長は幼ダニ、若ダニ、成ダニの3ステージに分けられていて、各ステージで1回以上、少なくとも3回は吸血します。

出世魚みたいな感じですが、マダニにとってもステージを上げていくためにも必死で獲物を狙っています。

吸着時には痛みやかゆみをほとんど感じないので気づかないことが多いです。

それは、唾液と一緒にキナーゼと呼ばれる特殊な鎮痛剤を分泌するからです。

蚊が刺すときに唾液と一緒に何かを放出し気づかないのと同じです。

通常、吸着時間は数日から10日間ほどですが、まれに1ヶ月以上も吸着していることもあるそうです。

満腹になると自然に落ちて、体長が1~5mm程度だったものが10mmにも成長します。

また、ダニは人間の身体に飛びついても、すぐにその場で噛むとは限らず、身体の別の場所に移動してから噛んで血を吸うことが報告されています。

ダニが好んで噛む場所は、次のとおりです。

  • 脇の下
  • 耳の中や周辺
  • へその中
  • 膝の裏
  • 頭髪
  • 股間
  • ウエスト周り
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マダニの感染症

病原体を保有するダニに噛まれることによって発症する感染症には十分な注意が必要となります。

怖いのは、国内でも多くの死亡例のある「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」という感染症です。

平成25年に国内で報告されて以降、報告数は年々増加傾向にあります。

これまでは、西日本を中心に報告されていましたが、令和3年に静岡県で初めて報告されたことから他の地域でも報告される可能性があります。

その他にも、「日本紅斑熱」、「ライム病」、「ツツガムシ病」、「ダニ媒介脳炎」などの感染症があります。

マダニ対策

屋外ではなるべく肌が露出しない長袖長ズボンを着ることを心掛け、帽子を被ったり、首にタオルを巻くのもいいとされています。

また、ヤブの中を歩いた後は、ダニが吸着していないか徹底的にチェックすることが必要です。

ズボンの裾に飛んできている可能性があるので、ズボンの裾などをよく払うのもいいと思います。

屋外で過ごしたら2時間以内に熱いシャワーを浴びることも推奨されていますが、なかなか現実的ではありません。

ただ、山から帰ってきたらすぐに入浴することはできます。このときは、体にダニがついていないか入念にチェックすることが必要です(特にダニが好んで噛む場所を)。

最近では、マダニにも効果のある虫よけスプレーがあり、ペルメトリン含有のダニ除け防虫剤を、靴、靴下、下着やズボン、シャツに施すことが推奨されています。

ペルメトリン含有防虫剤はかなりの持続力があるとのことなので、買っておいても損はありません。家庭で衣類に施すと最大6回の洗濯に耐えられるそうです。

肌に直接スプレーするタイプもあります。忌避効果の持続時間が5~8時間もありますが、用法容量を守って使用する必要があります。

ペルメトリン含有防虫剤で防虫処理を施した衣類帽子だと、70回洗濯しても効果は持続するとのこと。

また、明るい色のウェアを着ることで、ウェアに付いたダニが判別しやすくなるので、防虫処理を施した衣類や帽子、そして明るい色のウェアを好んで買うことも必要なのかもしれません。

マダニに噛まれたら

それでもマダニに噛まれたら、吸着して間もないダニは、ピンセットや指でつまめば簡単に取り除くことができますが、時間がたっている場合は皮膚科の病院に行く必要があります。

自分で除去するには、専用の器具があるので、その器具で適切な方法で取り除いてから傷口を消毒して抗ヒスタミン系のかゆみ止めを塗っておきます。

ちなみに専用の器具とは、「ダニ除去ラングラー」や「ティックツウィーザー」、「ティックアウト」と呼ばれる器具があります。

そんな高いものではないので一つ持っていてもいいのかもしれません。

適切な除去方法はこちらで紹介されていますので参考にしてください。