蓮華寺山と高城山は広島市の東部安芸区にあり、山陽道(西国街道)に沿って連なる山々です。
標高も低く快適な縦走路が続くため、誰もが気軽に登れる山となっています。
展望はまったくありませんが、登山道はよく整備されていて標識もあるので安心です。
また、縦走路のすべてが尾根道なので登山路は明るく見通しも利きます(夏は暑い)。
ただ、高城山からみどり登山口への下山路は、傾斜もきつく風化した花崗岩で滑りやすいので注意が必要です。
そんな山ですが、この山の魅力はその縦走路と駅to駅で結べる山であることです。
しかも駅から登山口までが近い。
安芸中野駅から蓮華寺山の登山口まで、そして瀬野駅から高城山までの登山口が近いことが魅力の一つです。
蓮華寺登山口までは標識もあり迷うことはありません。
安芸中野駅の改札を出て、5分も歩けば蓮華寺に着きます。
高城山のみどり登山口は、案内表示があるものの小さいため少し分かりにくいかもしれません。
階段わきの道へ入る必要があります。その階段に沿って進んでいくと標識があり急登が始まります。
登山口の案内は、広島市安芸区のHPにあるので参考までに。
蓮華寺は弘法大師の開基でかつては山頂近くにあり、日本の一大聖地として繁栄し、山頂から麓にかけて大小幾十のお堂や塔が林立し壮観極まりなかったといいます。
今でも五輪塔など当時をしのぶものがあります。
そして、福島正則が広島城主であった時に怒りにふれ、山頂の蓮華寺は焼き討ちにあい数多くの僧侶が斬られたと伝えられ、蓮華寺はその時に廃寺となっています。
今の蓮華寺は昭和4年に再興されたもので、さらに本殿跡地に御堂を建てて奥の院とし、その道中の八十八か所に石仏を建立しました。
惜しくもこの御堂は、放火に遭い焼失していますが、春にはサクラの咲く広場として整備されています。
蓮華寺山高城山登山ルート
蓮華寺から登ると、四国八十八か所の御土砂が納められている石仏に沿って登っていきます。
八十八番目の石仏までは少し急登を上りますが、ここからは傾斜が緩やかな道へと変わります。
そこからすぐにあずまやのある休憩場所があり、歩くことすぐに本殿跡の中心広場と呼ばれる場所に到着です。
一帯は憩いの森として整備され、サクラが咲くころには多くの家族連れで賑わうそうです。
そして、そこから歩くこと約10分で蓮華寺山の山頂に到着します。
少し展望が開けていますが、市街地が見渡せないため爽快感はありません。
登山口から約1時間で到着です。
ここから、高城山を目指して歩きます。
それがこのルートのハイライト。
快適な縦走路に思わず走り出したくなります。
アップダウンもそれほどきつくないため、トレランのトレーニングには物足りないかも。
歩くこと約1時間20分で高城山山頂です。
こちらは、蓮華寺山よりは展望が利いています。
ただ、爽快感はイマイチかな。
ここから、約1時間歩いてみどり登山口まで下ります。
標高343m地点からの下りは傾斜がきつく、さらに風化した花崗岩なので滑りやすいです。
何回もズルっとなりました。
気をつけて下山してください。傷よけの手袋必須です。
思わず走り出したくなるような快適な縦走路がある山、蓮華寺山と高城山。
暑い夏を避けて、涼しい時期に訪れてみてください。
いい縦走路です。
※注意事項
登山ルート等の内容については、誤解や虚偽のないものであるよう努めていますが、経年変化や、災害による一時的な変化によって、記載された状況が変わっていたり、解釈に見解の相違が生じることがあります。山行の際には、ご自身でも最新の情報を収集してください。