広島市で登山初心者におすすめの山は、武田山です。
なんといっても山頂や上高間(うわたかま)からの眺めはピカイチ。
個人的には広島市で最も圧巻の展望が望める山である思ってます。
そして、武田山と言えば、そうあの安芸武田氏の居城、「銀山城」があった場所です。
武田氏といえば武田信玄に代表される甲斐の武田氏が有名ですが、安芸武田氏はその分派。
平安時代末期から鎌倉時代にかけての安芸国の国府は、府中という名が示すとおり安芸郡府中町にあったものと考えられています。しかし、源頼朝が創設した武家政権である鎌倉幕府は、甲斐武田氏5代当主である武田信光に安芸国の守護を命じたことから、この武田山の麓が政治経済、行政の中心地となっていきました。
銀山城を築いたのは、その武田信光の孫の孫、第9代当主の武田信宗と伝えられています。
ちなみに武田信玄こと武田晴信は、第19代の当主です。
この武田山全山にわたるこの城は、守りの固い名城とされ、大内氏の激しい攻撃にも落ちなかったと言われています。しかしその後、毛利元就らによって落城され、毛利元就が自身の居城として手中に納めています。
のちに広島城が築城されると重要度が低下し、関ヶ原の戦いで毛利氏が国替となると廃城となりました。
多くの歴史を旅してきた武田山は麓から山頂までのいたるところに当時の面影を残しています。
武田山に登り、その当時の面影を見ることで想像力が豊かになり、歴史ロマンを感じることができます(興味のない人にはまったく関係ないことでしょうが)。
さて、登山ルートは様々な場所から登ることができますが、おすすめは大町駅から登り、ガガラ山を経由して武田山の頂に立ち、下山は武田山憩いの森へ向けて下るルートです。
理由は、JRとアストラムラインの駅である大町駅から登山口まで歩いて10分程度で到着する点です。
他の駅からだと登山口まで結構歩かないといけなくて、よく使われている下祗園駅から憩いの森までは35分くらい歩かないと辿り着きません。
登る前に疲れちゃいそうなので、10分で登山口に到着するこちらのほうがおすすめです。
ちなみに大町駅からガガラ山を経由して武田山山頂までは約3kmで、下祗園駅から武田山山頂までも約3kmでほぼ同じす。
下りは下祗園駅へ向けて下山しますが、途中にイオンモール広島祇園があるので立ち寄ってぶらぶらして、疲れた体を癒して帰れるから、憩いの森への下山がおすすめ(完全に私好みです)。
車だと憩いの森に数台置けるとの情報もあります(早いもん順です)。
よく武田山と火山をセットで登られていますが、それよりこのガガラ山とのセットがおすすめです。
武田山から火山までの距離が長いわりには、火山山頂に着いてもあまり感動しないからです(完全に私個人の主観です)。
登山口です。立派な標識があるのですぐにわかると思います。
登山道は、地元の人たちによって整備されていますのでかなり歩きやすいです。
ただ、色々なルートを作られている関係で分岐がたくさんあります。若干戸惑うことがあるかもしれませんが、迷うことはないでしょう。
ガガラ山までは時々展望が開ける場所があって、歩いていて飽きません。
ガガラ山と武田山との分岐点です。ガガラ山へ行くとまたここへ戻ってくる必要があります。
ガガラ山へ行く価値があるか?と聞かれれば、価値はあるとお応えします。
標高が低いわりには、大展望のガガラ山(カガラ山)山頂です。
来て良かったと誰もが思うはずです。
さきほどの分岐点まで戻り、武田山方面へ向かいます。
ツツジの丘と呼ばれる場所を歩きコルまで一旦下ると吹通しに着きます。
地元の人たちによってベンチなどがあり休憩場所となっています。
そこから武田山へ向かって登り返しになります。
そして、八幡山里道とある標識のあたりから、かなりの急登が始まります。
息を整えながらゆっくりと登りましょう。
途中、休憩場所が整備されていたりして、地元の人に愛されている山なんだと実感できます。
ここからも超急登が続きますが、その距離は短く、緩やかな登りを交互に繰り返すようになります。
城内に入ったからなのか、昔の面影を忍ばせるものが随所に現れてきます。
そして、大町駅から歩くこと1時間30分、武田山山頂です。
きっと、誰もがこの景色に圧倒されるでしょう。大展望の景色を堪能してください。
山頂はかなり広いので、休憩場所はたくさんあります。
休憩したら、近くにある観音堂や弓場跡、上高間と呼ばれる場所に訪れてみましょう。
特に上高間からの眺めはこちらも一級品。訪れる価値はあります。
下山はまた山頂方面に戻って下りましょう。滑りやすいので気を付けて。
※注意事項
登山ルート等の内容については、誤解や虚偽のないものであるよう努めていますが、経年変化や、災害による一時的な変化によって、記載された状況が変わっていたり、解釈に見解の相違が生じることがあります。山行の際には、ご自身でも最新の情報を収集してください。