ロックガーデンのある山に登る|帆柱山・中津岡山・奥滝山

紅葉も終わりを告げた冬晴れの気持ちのいい日、車を走らせ「おおのしぜん観察の森」にある駐車場に車をとめた。駐車場に他にとまっている車はなく、静かな山にヒヨドリの「ヒーヨ!ヒーヨ!」の鳴き声が鳴り響いていた。

今日は、ここから大野権現山へ登るのではなく、南方側にある帆柱山、中津岡山、奥滝山へと向かう。
前々からロックガーデンが気になってしょうがなかったのである。
いずれの山も国土地理院には表記がない無名峰だが、地元の人が名付けた山なのであろう。帆柱山は帆柱峠から、中津岡山は中津岡川から、奥滝山は妹背の滝の奥にある山からきているのかもしれない。

そして、奥滝山の山頂近くにあるのがロックガーデン。素直に訳せば岩の庭。岩の庭園のような風景が見られるのだろうか、期待が膨らむ。
普通であれば八畳岩とか百畳岩とか、展望岩に極楽岩といった名を付けそうだが、ロックガーデンとは何とも粋な名を付けたものだ。

今日歩くルートは、まず帆柱山へ登り、中津岡山、奥滝山を順に踏む。そして、来た道を帆柱山と中津岡山の中間地点にある分岐まで戻り、分岐からは来た道ではなく林道方面へと下り、あとはテクテク林道を歩いて駐車場に戻るというもの。
国土地理院地図には徒歩道の表記はないが、しっかりと踏み跡が付いているので、地図を見て現在地を確かめながら歩けばまず迷うことはない。

奥滝山・中津岡山・ロックガーデンが廿日市20名山となっている。

奥滝山ルート図
地理院地図(ベースマップ)を元に運営者が作製したもの
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帆柱山へ

駐車場から「おおの自然観察の森」の入口まで車道を歩いて戻る。林道に出るとそこが帆柱峠で道路向かいに取りつきがある。いきなり急登だが、尾根に乗れば落ち着く。踏み跡もしっかりしていて、ふかふかの落ち葉を踏む音だけが山の中に響く。立ち止まって息を整えると、耳の奥でシーンという音だけが聞こえてくる。

しかし、あっという間、15分も歩けば帆柱山に着いてしまった。ちょっと拍子抜け。少しだけ展望が開けていたので立ち止まって景色を眺めると、瀬戸内海に浮かぶ宮島の稜線が綺麗に見えた。まったく疲れていないので、休憩もろくにせずに次の山へ向かった。

帆柱山

中津岡山へ

帆柱山から転げ落ちそうな急登を下り、鞍部まで下ると快適な道へと変わった。

ロックガーデン縦走路

林道へ下る分岐を過ぎるとやや急な上り坂となるが、それもあっという間に終わり、中津岡山と奥滝山の分岐に出た。左の中津岡山方面へと進むとすぐに山頂に着いた。帆柱山から40分しか歩いていない。三角点はあるが展望がないので写真だけ撮って奥滝山へ向かった。

中津岡山
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奥滝山へ

来た道を少しだけ戻り、分岐を奥滝山方面へと歩く。やっとエンジンが掛かってきたかなと思ったら奥滝山に着いてしまった。中津岡山からわずか20分。かなり拍子抜けしてしまった。

奥滝山

しかし展望がいい。宮島が綺麗に見える。

奥滝山からの景色

そして、お待ちかねのロックガーデンだ。奥滝山のすぐ近くにあり、こちらは渡ノ瀬ダム方面がよく見える。ロックガーデンと名付けるだけあって、広々していてなかなかいい場所。ただ、瀬戸内海の島々も見えたら最高なのにと思ってしまった。

ロックガーデン

結局、瀬戸内海が見渡せる奥滝山で昼飯を食べた。誰も来ないし、時間も早かったので少しだけ昼寝してしまった。山頂での昼寝は最高に気持ちいい。

帰りは来た道を戻り、途中で林道に降りてテクテク林道を歩いて駐車場へ戻った。
のんびり、ゆっくりできた山だったなと思いながら車に乗り込んだ。

※注意事項
登山ルート等の内容については誤解や虚偽のないものであるよう努めていますが、経年変化や災害による一時的な変化によって記載された状況が変わっていたり、解釈に見解の相違が生じたりすることがあります。山行の際にはご自身でも最新の情報を収集してください。

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