今回ご紹介するのは、北広島町にある龍頭山です。
その標高は928.3mとそこそこ高く、独立峰と見られていますが、南東にある野々志山や城山とわずかながら山稜を重ねています。
山頂からの景色は抜群で、360度の景色が見渡せる山頂からは、三瓶山や弥山、大山などが一望できます。
ただ、9合目まで林道が整備されたことで車で楽々上がることができ、そこから10分程度歩けば山頂に立つことができるので、下から登ってもあまり優越感に浸ることができません。現に山頂には登山者ではない人たちが多くいました。
また、登山道も遊歩道的な感じでコンクリートやアスファルトで舗装されていたりするので、登山したという感じにはなぜかならない山です。
しかし、山頂からの景色は一級品で、爽快な気分にさせてくれることは間違いありません。そして、ブナやミズナラなどの広葉樹が広がっているので、四季折々の美しい自然林が満喫できる山となっています。
登山口
登山口は知る限り2つしかありません。別荘地の先にある「遊歩道入口」と掛札コースの「龍頭平原登山口」です。
別荘地の手前には、数台の車が停められる駐車場があります。そこから別荘地の中を約10分歩くとトイレのある「遊歩道入口」に着きます。
ちなみに別荘地といわれていますが、建物はほとんど建っていません。
また、路線バスでのアクセスも良好です。
広島バスセンターから広電バスの琴谷方面ゆきのバスに乗り、「龍頭山登山口」バス停で下りて約1.6km歩けば「遊歩道入口」です。帰りは、龍頭平原登山口へ下りれば約1.5km歩いて「掛札」バス停があります。
広島バスセンターから「龍頭山登山口」バス停までの運賃は、片道1,010円です。可部駅前から乗れば660円になります。
登山ルート
代表的なルートとしては、建物のない別荘地の中を歩き、龍頭山遊歩道と書かれた大きな看板と小さなトイレがある「遊歩道入口」から山道に入り滝見コース、りょう線コースを経て山頂に立つルートです。
滝見コースを登ること約15分で「駒ヶ瀧」に着きます。この駒ヶ瀧は、平安時代に弘法大師が訪れたと伝えられるなど、古くから修行の地・景勝の地として有名な滝として知られていたとのことです。
ちなみにこの滝の右手に少し登れば、「目洗水として眼病に効あり」といわれる「目洗瀧」なるものがあります。さっそくこの水で両目を洗ったところ、少しだけ目がスッキリしたのは気のせい?
さらに15分ほど登ると駐車場とトイレ、案内板のある「滝の上駐車場」に出ます。そこからりょう線コースへ進み、「黒滝」を経由して20分も登れば「前龍頭」と呼ばれる場所に着きます。昔はこの「前龍頭」と少し先にある「中龍頭」に立派なあずま屋があったのですが、今では跡形もありません。
この「前龍頭」の手前の岩場からの展望が抜群で、眼下にどんぐり村が見え、これぞまさに日本の美しい田園風景といった景色が望めるので休憩するのに最適な場所です。
といっても、そこから「中龍頭」を経て快適な尾根道を15分も歩けば方位盤のある龍頭山の山頂に着きます。
山頂は360度の大パノラマで、時が経つのを忘れるぐらい景色に浸ることができます。
下山は、来た道を引き返すか掛札コースを下るしかありません。掛札コースを下ると「龍頭平原登山口」からこちらも建物があまりない別荘地の中を通り、約1.5km先にあるバス停からバスに乗って帰るか、さらにそこから約2.7km歩いて駐車場に戻るしかありません。
車でアクセスした場合は、登った道を引き返すほうが無難といえます。
※注意事項
登山ルート等の内容については、誤解や虚偽のないものであるよう努めていますが、経年変化や、災害による一時的な変化によって、記載された状況が変わっていたり、解釈に見解の相違が生じることがあります。山行の際には、ご自身でも最新の情報を収集してください。