ステラリッジ・エアライズ・トレックライズ・VL・エスパースを徹底比較

※この記事には一部PRが含まれます

モンベルのステラリッジ、アライテントのエアライズとトレックライズ、プロモンテのVLにヘリテイジのエスパース。

これらの山岳テントは、国内メーカーとして有名な自立式ダブルウォールテントです。

登山用のテントとしてどれを買っても間違いありませんが、テントそれぞれに一長一短あって、どれを買おうか悩んでいる人も多いはず。私自身もかなり悩みました。

ということで、山岳テントはどれを買おうか悩んでいる人に、いろんな角度から比較をしてみましたので参考にしてください。

この5つの登山用テントに加え、ヘリテイジのハイレヴォ、ファイントラックのカミナドーム、スノーピークのファルも対象に加えました。

一人用サイズに加え、二人用サイズも加えて比較してみます。

そして、ついにアライテントさんから待望の軽量山岳テント「SLドーム」が2023年の6月に、「SLソロ」が2024年の6月に発売されます。

大変興味があるのでこちらも対象に加えます。

結論からいうと、モンベルのステラリッジ2が最もバランスの取れたテントであることがわかりました。

ただ「made in Japan」の製品が多い中、ステラリッジは外国産(メイドインチャイナ?ベトナム?)です。

これがステラリッジの大きな欠点。

そろそろ本気で日本にお金を落とすことを考えていかないと、大変なことになりそうな気がするのは私だけ?

また、どのテントが良いのか悩んでいるのであれば、試しにレンタルしてみるのもありです。

この『やまどうぐレンタル屋』さんでは、エアライズやステラリッジ、カミナドームをレンタルすることができます。

目次(クリックで該当箇所へ)
 ①商品価格・重量・サイズ
  ・一人用サイズの山岳テント
  ・二人用サイズの山岳テント
  ・一人用サイズか二人用サイズか
 ②グランドシートは必要か
  ・本体ボトム部の素材
  ・一人用サイズ
  ・二人用サイズ
 ③パッキングサイズ
 ④フライシートの素材
 ⑤フライシート中間部のテンションコード
 ⑥出入口が短辺側か長辺側か
 ⑦出入口全面にメッシュパネルがあるか
 ⑧まとめ

商品価格・重量・サイズ

まずは一番気になる税込み商品価格と重量、そしてサイズを比較してみます。

重量はペグやガイラインなどを含めた総重量とし、サイズは短辺×長辺×高さ(cm)としています。

なお、価格を再確認したところ爆値上げされていました。かなりの値上げです…

一人用サイズでも5万近くしてて、最初にこの記事を書いた2022年2月から1年と半年しか経過していないのにここまで値上がりしているとは思ってもいませんでした。

と、2023年の6月に記事を更新したのですが、2024年の3月に価格を確認してみるとステラリッジはさらに値上げ…。

おいおい、一体どこまで値上げしていくのだろうか。やはり、もう安く作ってくれる国はなくなってる?

モンベルのステラリッジは安いイメージがありましたが、ここまでくると高額商品ですな。一人用サイズだとアライテントの商品より高くなってるし…。

価格等は2024年3月1日時点のものになりますのでご注意を。

一人用サイズの山岳テント

ステラリッジ151,700円1.34kg90×210×105
エアライズ150,600円1.58kg100×205×100
トレックライズ050,600円1.47kg 80×205×100
VL-1862,700円1.39kg90×205×105
エスパースソロ64,350円1.44kg100×210×105
ハイレヴォ62,700円1.06kg93×203×100
(内寸)
カミナドーム168,200円1.28kg90×205×100
SLソロ63,800円
※1
1.10kg90×205×95
ステラリッジはフライシート含めた価格・重量です(以下同じ)
※1:SLソロはアンダーシート込みの価格です

ついにあのステラリッジ1が最安値ではなくなりました。安いイメージがありましたが、ついにあのエアライズ1より高くなってしまいました。

といっても、まだまだお安い商品ですけどね。

一方、飛び抜けて高いのがカミナドーム1

一人用のテントで7万弱はちょっと躊躇してしまいます。最軽量でもないので、あまりメリットを感じません。

トレックライズ0は80cmという最小幅で勝負していますが、その割に重量があるのでこちらもあまりメリットを感じません。

最も重たいのがエアライズ1。最軽量のハイレヴォから520gも重たくなっています。

他の物で520gも削減しようと思うとかなり大変なので、大きなマイナスポイントになっています。

ただ、トレックライズ0もエアライズ1も価格は最安値。

安いけど重たい、、、 悩みますね。

エスパースソロは、サイズが一番大きいです。これだけ大きいのにこの重量と価格なので、大きな魅力を感じます。

VL-18はステラリッジ1より若干重く、長さも短いです。

価格はステラリッジ1のほうが安いので、VL-18よりはステラリッジ1に魅力を感じます。

ステラリッジ1、やはり価格・重量・サイズともにバランスがいいテントなのかもしれません。

ハイレヴォは最軽量ですが、価格帯は中間値ぐらいかな。この中では安くもなく高くもないけど、最軽量なので大きな魅力を感じます。

SLソロもハイレヴォと同じく魅力的ですが、ハイレヴォより若干小さめ。この2つを比べるとハイレヴォに軍配が上がりそうです。

次に居住空間についても比較してみましょう。

ドーム型ですが、体積は単純に四角錐として計算しています。

なので、実際の体積とは違いますのでご注意を。

ポールの工夫で広い室内空間を確保しているテントもあるので、あまり参考にならないかもしれません。

特にカミナドームは、壁が高い角度で立ち上がるためかなり広く感じます。

なお、ハイレヴォは内寸しか分からないので、内寸で計算しました。

さらに、単位体積当たりの価格と重量も計算してみましょう。

さてさて、結果は、、、

テント体積
(㎥)
円/㎥kg/㎥
ステラリッジ10.6678,3332.03
エアライズ10.6874,4122.32
トレックライズ00.5592,0002.67
VL-180.6596,4622.14
エスパースソロ0.7486,9591.95
ハイレヴォ0.6399,5241.68
カミナドーム10.62110,0002.07
SLソロ0.58110,0001.90

居住スペースが最もあるのは、ダントツでエスパースソロ。まあ、サイズが一番大きいですからね。

ハイレヴォは内寸でこの数字。外寸だと2位ぐらいにつけているのかもしれませんね。

そして、やはりトレックライズ0が最下位。まあ、幅が80cmですから。

個人的には、座高が高いので体積より背が高いテントが欲しいかな。座高、、、結構重要だったりします。

よって、一人用サイズのテントを総合的に判断すると、重量重視ならハイレヴォ。

居住空間重視ならエスパースソロ。

価格も安く、居住性もそこそこあって、それなりに軽い。そんないいとこ取りのテントは、やはりステラリッジ1ですね。

この中であれば、私は込み合ったテント場でも見つけやすいハイレヴォかエスパースソロを買います。(←個人的主観)

でも、どっちかというとハイレヴォが気になるな。

夜のテント場

二人用サイズの山岳テント

ステラリッジ253,900円1.43kg130×210×105
エアライズ257,200円1.77kg130×210×105
トレックライズ155,000円1.68kg110×210×105
VL-2866,000円1.51kg120×205×105
エスパースデュオ74,800円1.65kg130×210×115
ハイレヴォ269,300円1.20kg123×203×115
(内寸)
カミナドーム274,800円1.46kg130×212×105
ファル266,000円1.71kg
※1
130×210×100
SLドーム68,200円
※2
1.18kg120×210×95
※1:本体・フレームのみ
※2:アンダーシート込み価格

ステラリッジが値上がりしましたけど、こちらは最安値を死守。重さも軽いほうなので、大きな魅力を感じます。

一方、エスパースデュオとカミナドーム2は飛び抜けて高いです。ステラリッジ2より20,900円も高いので、ちょっと躊躇してしまいます。

テントに7万5千円?。う~む、、、奥さんに叱られそうです。

ただ、エスパースデュオはカミナドーム2より高さが10cm高いので、そこが大きな魅力です。

最も重たいのがこちらもエアライズ2です。最軽量のテントより590gも重たいので大きなマイナスポイントになっています。

トレックライズ1も重たいです。サイズが小さいのに重たいので、魅力を感じません。

ただ、価格は安いんですけどね。

VL-28はステラリッジ2よりも重く、価格・サイズで比べても優勢なのはステラリッジ2。

SLドーム。一人用だとハイレヴォのほうに魅力を感じましたけど、こちらは価格・重量でハイレヴォ2より優位。ただ、高さが95cmとハイレヴォ2より20cmも低いので、その辺がどうなのかなと。

次は居住空間です。

テント体積
(㎥)
円/㎥kg/㎥
ステラリッジ20.9656,1461.49
エアライズ20.9659,5831.84
トレックライズ10.8167,9012.07
VL-280.8676,7441.76
エスパースデュオ1.0571,2381.57
ハイレヴォ20.9672,1881.25
カミナドーム20.9677,9171.52
ファル20.9172,5271.88
SLドーム0.8085,2501.48
SLドームはアンダーシート込み価格で計算

居住スペースは、やはりエスパースデュオが一番ありますね。SLドームは高さが95cmしかないため、不利な結果となりました。

よって、二人用サイズのテントを総合的に判断すると、重量重視であればハイレヴォ2かSLドーム。

居住空間重視ならエスパースデュオ。

それなりに安くて軽くて広い。そんなバランスが取れているものを選ぶのであればステラリッジ2ということになります。

私が買うのであれば、SLドームかハイレヴォ2かエスパースデュオかな。(←絞れてない?)

ステラリッジ2は、あまりにも多いです。

一人用サイズか二人用サイズか

一人で使うのだけど、一人用サイズにするか二人用サイズにするかで迷っている人も多いと思います。

そんな人たちのために、客観的に数値だけで比較するとどうなのかを調べてみました。

二人用サイズの中で最軽量だった「SLドーム」、最安値の「ステラリッジ2」、居住空間が大きい「エスパースデュオ」。

この3つのテントを一人用サイズと比較してみます。

まず価格。二人用「ステラリッジ2」より安い一人用は「ステラリッジ1」と「エアライズ1」と「トレックライズ0」なので、価格でいうとこの3つが比較対象になります。

次に重さ。二人用の「SLドーム」より軽い一人用は「SLソロ」と「ハイレヴォ」です。「SLドーム」が発売されるまでは最軽量だった「ハイレヴォ2」も加えてみます。

居住空間については、当然二人用の方が大きいので、一人用で一番大きい「エスパースソロ」を加えます。

テント価格
(円)
重さ
(kg)
体積
(㎥)
円/㎥kg/㎥
ステラリッジ
53,9001.430.9656,1461.49
ハイレヴォ
69,3001.200.9672,1881.25
SLドーム68,2001.180.8085,2501.48
エスパース
デュオ
74,8001.651.0571,2381.57
ステラリッジ
51,7001.340.6678,3332.03
エアライズ
50,6001.580.6874,4122.32
トレックライズ
50,6001.470.5592,0002.67
ハイレヴォ62,7001.060.6399,5241.68
SLソロ63,8001.100.58110,0001.90
エスパース
ソロ
64,3501.440.7486,9591.95

二人用サイズで最も安かったステラリッジ2は、一人用サイズと価格面で比べても有利な状況。

ハイレヴォ・SLソロ・エスパースソロよりも安く、エアライズ1・トレックライズ0と比べても3,300円高いだけ。

しかも、一人用のエアライズ1・トレックライズ0・エスパースソロよりも軽いという有様。

弟分のステラリッジ1と比べても、重さはプラス90g(半袖Tシャツ約一枚分)、価格はプラス2,200円しかありませんので、ステラリッジ2に大きなメリットを感じます。

一方、二人用サイズで最も軽かったSLドーム。

一人用サイズ最軽量のハイレヴォと比べると重さで120gの差しかなく、SLソロと比べても80g重たいだけ。

ハイレヴォ2も一人用サイズのハイレヴォ・SLソロと比べても、大きな重量差はありません。

価格もビックリするくらい高くなっているとは思えません。

結果として、一人用か二人用かで悩んでいるのであれば、間違いなく二人用サイズのテントを買ったほうがいいと言えます。

密集しているテント

グランドシートは必要か

山行の内容によりますが、よく悩むのがアンダーグランドシートを持参するかどうかです。

持参しなければ軽量化が図れます。しかし、持参すれば重たくなりますが、本体ボトム部のダメージに対する安心感が得られます。

よって、ここでは本体ボトム部の素材についても比較してみたいと思います。

素材については、大きくポリエステル素材とナイロン素材に分かれます。

ポリエステルは、ナイロンより水分吸収率が低いので速乾性に優れ、重たくなりにくいです。

しかし、引張強度・耐摩耗性に勝るのはナイロン素材です。

本体ボトム部の素材

ステラリッジ30Dナイロンリップストップ
エアライズ40Dナイロンタフタ
トレックライズ40Dナイロンタフタ
VL30Dポリエステルリップストップ
エスパース30Dナイロンリップストップ
ハイレヴォ20Dポリエステルリップストップ
カミナドームナイロンリップストップ
SL30Dナイロンリップストップ

この中で、グランドシートの併用を強く推奨しているがプロモンテの「VLシリーズ」とアライテントの「SL」です。

アライテントの「SL」は、グランドシートとのセット販売しかしていません。

ヘリテイジの「エスパース」と「ハイレヴォ」のボトム部は薄いですが、アンダーグランドシートの使用は『本体の汚れを防止し、耐久性、防水性が向上します』と記載されているだけです。

ただ、テントマットは必ず使用してくださいと記載されています。

しかし、「ハイレヴォ」の20Dはあまりにも薄くて不安です。

モンベルのステラリッジも30Dと薄いですが、従来のナイロンと比べて同重量であれば約2倍の引き裂き強度を持つバリスティックナイロンを使用しているせいか『フロアの防水性向上や保護のために、別売りのグランドシートもご利用いただけます』と併用を強く推奨しているわけではありません。

一方、アライテントの「エアライズ」と「トレックライズ」、ファイントラックのHPにはグランドシートの必要性について特に記載がありませんので必ずしも必要ではないのかもしれません。

よって、「プロモンテVL」「SL」「ハイレヴォ」のテントについては、山行内容にかかわらず別途専用のグランドシートを必ず持参するものと想定し、テント本体と合算したもので比較してみたいと思います。

一人用サイズ

ステラリッジ151,700円1.34kg90×210×105
エアライズ150,600円1.58kg100×205×100
トレックライズ050,600円1.47kg 80×205×100
VL-1867,980円1.53kg90×205×105
エスパースソロ64,350円1.44kg100×210×105
ハイレヴォ68,860円1.18kg93×203×100
(内寸)
カミナドーム168,200円1.28kg90×205×100
SLソロ63,800円1.25kg90×205×95

ハイレヴォは最軽量のままですが、価格が最も高くなってしまいました。

やはりステラリッジ1がバランスいいですね。最軽量のハイレヴォと比べても160g重たいだけになってしまいました。

軍配は、モンベルのステラリッジ1に上がりそうです。

ステラリッジ15,060円
160g
40Dナイロンリップストップ
エアライズ14,620円
160g
40Dナイロンタフタ
トレックライズ04,400円
150g
40Dナイロンタフタ
VLー175,280円
187g
70Dナイロン
エスパースソロ3,740円
170g
40Dナイロンタフタ
ハイレヴォ16,160円
120g
30Dナイロンリップストップ
カミナドーム17,810円
165g
70Dナイロンタフタ
SLソロ本体価格に込み
150g
40Dナイロンタフタ
(参考:グランドシートの価格・重量・素材)
山岳テント日本メーカー

二人用サイズ

ステラリッジ253,900円1.43kg130×210×105
エアライズ257,200円1.77kg130×210×105
トレックライズ155,000円1.68kg110×210×105
VL-2871,610円1.76kg120×205×105
エスパースデュオ74,800円1.65kg130×210×115
ハイレヴォ277,660円1.35kg123×203×115
(内寸)
カミナドーム274,800円1.46kg130×212×105
ファル266,000円1.71kg130×210×100
SLドーム68,200円1.38kg120×210×95

重量を見ると、SLドームよりハイレヴォ2のほうが軽くなってしまいました。

だけど、SLドームのほうが約1万円安い。でも、SLドームは高さが95cmしかない。

個人的には95cmは辛いので、ハイレヴォ2かな。

そのハイレヴォ2とステラリッジ2を比較すると、重量差は80gまで縮み、価格差は23,760円にまで広がりました。

その結果を踏まえると、残念ですがこちらも軍配はモンベルのステラリッジ2に上がりそうです。

ステラリッジ25,390円
215g
40Dナイロンリップストップ
エアライズ24,840円
210g
40Dナイロンタフタ
トレックライズ14,730円
200g
40Dナイロンタフタ
VLー285,610円
248g
70Dナイロン
エスパースデュオ5,280円
200g
40Dナイロンタフタ
ハイレヴォ28,360円
150g
30Dナイロンリップストップ
カミナドーム28,250円
235g
70Dナイロンタフタ
SLドーム本体価格に込み
200g
40Dナイロンタフタ
(参考:グランドシートの価格・重量・素材)

パッキングサイズ

山行2日目からは、テントを畳むのも大雑把になるので(←自分だけ?)あまり重要視していないですが、パッキングサイズも比較してみます。一人用と二人用まとめて比較します。

区分サイズ
(cm)
容量
(ℓ)
ステラリッジ1φ13.5×29
φ9.5×20
8.48
エアライズ1φ14×294.46
トレックライズ0φ13×283.72
VLー18φ18×256.36
エスパースソロφ12×303.39
ハイレヴォφ11.5×282.91
カミナドーム18×15×253.00
SLソロ8×19×253.80
ステラリッジ2φ14.5×30
φ9.5×20
9,43
エアライズ2φ15×305.30
トレックライズ1φ14×304.62
VL-28φ18×256.36
エスパースデュオφ13×314.12
ハイレヴォ2φ12.5×293.56
カミナドーム28×17×273.67
SLドーム9×21×275.10

ステラリッジは本体とフライシートを別々に販売しているので、スタッフバッグもそれぞれにあります。

なので容量は大きくなっていますが、別々に収納できる方ほうが楽なのかもと思わなくもないです。

ハイレヴォ、エスパース、カミナドームの容量が小さいですが、VLシリーズの長さ25cmも魅力です。

SLドームは大きめですが、付属のコンプレッションベルトでかなり小さくなるみたいです。

スタッフバッグ自体に余裕のあるものだったり、まったく余裕のないものもあるので、参考までに。

フライシートの素材

フライシートの素材も、ポリエステルとナイロンに分かれます。

引張強度や耐摩耗性に勝るのはナイロンですが、ポリエステルはナイロンに比べ水分吸収率が低いですから濡れても重たくなりにくいです。

夜露でフライシートはビッショリになりますが、ポリエステルのほうが重たくないということです。

また対候性もナイロンより優れます。ただ、伸縮性はナイロンが勝ります。

フライシートにポリエステルを採用しているのは、「VLシリーズ」と「エスパース」です。

また、「VLシリーズ」はボトム部もポリエステルです。だから、グランドシートは必須なのですね。

もしかしたら、山行2日目からは「ハイレヴォ」や「SLドーム」には追いつかないものの、「ステラリッジ」よりは軽くなっているのかもしれません。「VLシリーズ」が。

二人用のVL-26とVL-27との違いはポールのみ。NSLポールからNFLポールへ変更し、軽量化を図っていますが、今のVL-28では何が変更になったのかは分かりません。

このVLシリーズはamazonで時々安くしているので、ありかも。

凍る山岳テント

フライシート中間部のテンションコード

フライシートの中間部にテンションコードがあるのとないのでは大きく違ってきます。

これはテントの強度を維持するためではなく、インナーとフライとの接触を防ぐために取り付けられているものです。

フライがインナーと接触すると呼び水効果でテント内に水分が侵入してくるため、なるべくなら避けたいものです。

また、空間を確保させることでテント内部の結露の発生が軽減されます。

出入口が短辺側であれば、長辺側には確実に欲しいところです。

基本的に付属のペグが12本であれば間違いなくありますが、10本とか8本だと画像などで確認するしかありません。

テンションコード

また、吊り下げ式テントもスリーブ式に比べるとフライとインナーとの空間が多く確保できるので利点となります。(設営撤収も吊り下げ式のほうが少しは楽だと思っていますが)

よって、ここでは付属するペグ数と中間部テンションコードのありなし、吊り下げ式かスリーブ式かについて比較したいと思います。

ステラリッジ12本あり吊り下げ
エアライズ13本ありスリーブ
トレックライズ不明ありスリーブ
VL12本あり吊り下げ
エスパース8本ありスリーブ
ハイレヴォ8本ありスリーブ
カミナドーム8本ありスリーブ
SLドーム不明ありスリーブ

やはり海外メーカーにはないものがありますが、ここに記載のテントはすべてありましたので、あまり比較になりませんね。

ただ、やはりスリーブ式が多いですね。

吊り下げ式テントは、スリーブ式テントと比べて強風に対して弱いと言われていますが、ここに記載しているテントであれば実績もあるので問題ないものと考えられます。

よって、ステラリッジとVLシリーズがより空間を確保できているということになります。

反対にテント内部が若干狭くなるのかもしれませんが。

出入り口が短辺側か長辺側か

テントへの出入り口は短辺側にあるものと長辺側にあるものと2種類存在しています。

一般的に出入り口が短辺側のメリットとしては、「狭い場所でも設営できる」、「出入り口を風下側に向けたときテントが風を受ける面積を小さくおさえることができる」などが挙げられます。

これは、厳しい環境下においてもテントが設営できることを想定しており、冬も含めたオールシーズンの使用で有利に働きます。

山岳テント海外メーカー

一方、長辺側にあると「前室が広くなり快適性が増す」、「換気がいい」、「開放的な居住性を得ることができる」といった点がメリットになります。

冬を含めない3シーズン用のテントが欲しいということであれば、長辺側に出入り口があるほうがメリットは大きいです。と思っています。

ステラリッジ短辺側
エアライズ短辺側
トレックライズ長辺側
VL長辺側
エスパース長辺側
ハイレヴォ長辺側
カミナドーム長辺側
SLドーム長辺側

こればかりは好き嫌いの範囲になるのかもしれません。

個人的には長辺側にあるほうが好きです。

ただ、相当厳しい環境下での使用を想定しているのであれば「ステラリッジ」か「エアライズ」ということになります。

雪上山岳テント

出入口全面にメッシュパネルがあるか

これもどっちでもいいのかもしれません。

出入口の全面にメッシュパネルがあるかどうかなんて。

ただ、個人的には夏のテント内は暑くて暑くて息苦しいので、大きなメッシュパネルがあると嬉しいです。

しかも、外側にあると便利だな~。

『出入口のドアをフルオープンにしとけばいいじゃん。』と言われそうですが、なんか閉めたいときってあるじゃないですか。

なので、このメッシュパネルが出入口パネルと同じ大きさあるかどうかを調べてみました。

個人的趣向で調べたもの。参考程度にご覧ください。

ステラリッジ上半分外側
エアライズあり内側
トレックライズあり外側
VL下半分外側
エスパースあり外側
ハイレヴォ極小
カミナドーム上半分外側
SLドーム

という結果で、全面メッシュなのは、「エアライズ」「トレックライズ」「エスパース」だけでした。

この3つ、重量が重たいTOP3に入るテントです。まあ、考えれば生地が2枚ですから重たくなりますよね~。

エスパースは反対側にも大きなメッシュパネルがあるので、夏は涼しそうです。

個人的には、ここでエスパースに大きく傾きました。

まとめ

ここ数年、テント場でかなり多く見かけるようになったモンベルの「ステラリッジ」。

自分のテントを見失う人もいるほどシェアを拡大していますが、その理由がよくわかりました。

比較してみると「ステラリッジ2」が価格・重量・サイズなどで最もバランスの取れたおすすめのテントと言えるからです。

悔しいですけど、軍配は「ステラリッジ2」という結果になりました。

でも、「ステラリッジ」は中国製?でそれ以外はすべてメイドインジャパンです。

中国やベトナムの人件費も高くなり、もう安く作ってくれる国はありません。

いつの日かステラリッジも高くなることでしょう。

それよりは、日本国内にお金を落とすことを本気で考えないと。日本のこれからの経済、本当に心配です。

ただ、個人的な意見としては出入り口が短辺側にあるのが好きではないので、ステラリッジを買うことはないと思います。(←実は、昔の長辺側にあったステラリッジを持っている)

なので、買うのであれば長辺側にあるテントで私自身大いに悩みそうです。

フライシートがポリエステルで、吊り下げ式で、軽量で、価格も中間ぐらいのプロモンテVL-28が気になるところ。

VLシリーズは、アマゾンではよく割引されて売られてます。

カミナドームも頭上空間が広いとのことで、座高が高い私にとってはこちらも気になる。

最軽量のハイレヴォも気になるけど、暑そうだな~。

しかし、6万越えとは…。小屋泊何回分かな?

でも、やっぱり買うのなら「エスパースソロ」か「デュオ」だな。

背が高いし、夏も快適そう。