ステラリッジ・エアライズ・トレックライズ・VL・エスパースを徹底比較

モンベルのステラリッジ、アライテントのエアライズとトレックライズ、プロモンテのVL、ヘリテイジのエスパース。

これらの山岳テントは、国内メーカーとして有名な自立式ダブルウォールテントです。

登山用のテントとしてどれを買っても間違いありませんが、テントそれぞれに一長一短あって、どれを買おうか悩んでいる人も多いはず。私自身もかなり悩みました。

ということで、山岳テントはどれを買おうか悩んでいる人に、いろんな角度から比較をしてみましたので参考にしてください。

この5つの登山用テントに加え、ヘリテイジのハイレヴォ、ファイントラックのカミナドーム、スノーピークのファルも対象に加えました。

一人用サイズに加え、二人用サイズも加えて比較してみます。

そして、ついにアライテントから待望の軽量山岳テント「SLドーム」が2023年の6月に発売されました。

2人用しかありませんが、大変興味があるのでこちらも対象に加えます。

ついにアライテントから軽量テントがでた

結論からいうと、モンベルのステラリッジ2が最もバランスの取れたテントであることがわかりました。

ただ「MADE IN JAPAN」の製品が多い中、ステラリッジは外国産(メイドインチャイナ?ベトナム?)です。

これがステラリッジの大きな欠点。

そろそろ本気で日本にお金を落とすことを考えていかないと、大変なことになりそうな気がするのは私だけ?

また、どのテントが良いのか悩んでいるのであれば、試しにレンタルしてみるのもありです。

この『やまどうぐレンタル屋』さんでは、エアライズやステラリッジ、カミナドームをレンタルすることができます。

目次(クリックで該当箇所へ)
 ①商品価格・重量・サイズ
  ・一人用サイズの山岳テント
  ・二人用サイズの山岳テント
  ・一人用サイズか二人用サイズか
 ②グランドシートは必要か
  ・本体ボトム部の素材
  ・一人用サイズ
  ・二人用サイズ
 ③パッキングサイズ
 ④フライシートの素材
 ⑤フライシート中間部のテンションコード
 ⑥出入口が短辺側か長辺側か
 ⑦出入口全面にメッシュパネルがあるか
 ⑧まとめ

商品価格・重量・サイズ

まずは一番気になる税込み商品価格と重量、そしてサイズを比較してみます。

重量はペグやガイラインなどを含めた総重量とし、サイズは短辺×長辺×高さ(cm)としています。

なお、価格を再確認したところ爆値上げされていました。かなりの値上げです…

一人用サイズでも5万近くしてて、最初にこの記事を書いた2022年2月から1年と半年しか経過していないのにここまで値上がりしているとは思ってもいませんでした。

私が買った頃よりはるかに高い…。まだまだ、値上がりしていくのだろうか…。

価格等は2023年6月1日時点のものになりますのでご注意を。

このテント、安かったのに値上がりしてた

一人用サイズの山岳テント

ステラリッジ147,850円1.34kg90×210×105
エアライズ150,600円1.58kg100×205×100
トレックライズ050,600円1.47kg 80×205×100
VL-1762,700円1.34kg90×205×100
エスパースソロ64,350円1.44kg100×210×105
ハイレヴォ62,700円1.06kg93×203×100
(内寸)
カミナドーム168,200円1.28kg90×205×100
ステラリッジはフライシート含めた価格・重量です(以下同じ)

商品価格が飛び抜けて高いのが「カミナドーム1」です。

一人用サイズのテントで7万弱はちょっと躊躇してしまいます。重量も最軽量というわけでもないのであまりメリットを感じません。

「トレックライズ0」は80cmという最小幅で勝負していますが、その割に重量が最軽量なわけではないのでこちらもあまりメリットが感じられません。

最も重たいのが「エアライズ1」。

最軽量の「ハイレヴォ」から520gも重たくなっています。

他の物で520gも削減しようと思うとかなり大変なので、大きなマイナスポイントになっています。

ただ、「トレックライズ0」も「エアライズ1」も価格は「ステラリッジ1」と大差なく、安い価格帯です。

最安値は「ステラリッジ1」。

といっても昔は3万ちょっとで買えてた気がするのですが、今となってはそれでも5万弱、高いな~。

ただ、重量は「ハイレヴォ」の次に軽いです。

「VL-17」の重さは「ステラリッジ1」と全く同じですが、若干「ステラリッジ1」のサイズが大きく幅と高さがプラス5cmです。

高さが5cmも違うと結構広く感じるので「ステラリッジ1」が優勢です。

また、商品価格も「ステラリッジ1」が14,850円も安くなっているので「VL-17」よりは「ステラリッジ1」のほうが魅力を感じます。

一方、「ハイレヴォ」は最軽量で「ステラリッジ1」よりも280gも軽いです。

価格は「ステラリッジ1」より14,850円高いですが、280gの差は大きいと思います。

このテント、ついにここまで高くなったか…

次に居住空間についても比較してみましょう。

ドーム型ですが、体積は単純に四角錐として計算しています。

なので、実際の体積とは違いますのでご注意を。

メーカーの工夫で、広い室内空間を確保しているテントもあるので、あまり参考にならないかもしれません。

特に「カミナドーム」は、壁が高い角度で立ち上がるためかなり広く感じます。

あと、「ハイレヴォ」は内寸しか分からないので、内寸で計算しました。

さらに、単位体積当たりの価格と重量も計算してみましょう。

さてさて、結果は、、、

テント体積
(㎥)
円/㎥kg/㎥
ステラリッジ10.6672,5002.03
エアライズ10.6874,4122.32
トレックライズ00.5592,0002.67
VL-170.62101,1292.16
エスパースソロ0.7486,9591.95
ハイレヴォ0.6399,5241.68
カミナドーム10.62110,0002.07

居住スペースが最もあるのは、ダントツで「エスパースソロ」。次いで「エアライズ1」という結果に。

「ハイレヴォ」は内寸でこの数字。外寸だと2位ぐらいにつけているのかもしれません。

そして、やはり「トレックライズ0」は最下位。まあ、幅が80cmですから。

個人的には、座高が高いので体積より背が高いテントが欲しいかな。座高、、、結構重要だったりします。

単位体積当たりでも最安値は「ステラリッジ1」で、最軽量は「ハイレヴォ」という結果に。

ハイレヴォは内寸なので実際はもっと軽いと思われます。

一方、どちらも中間値あたりにいるのがエスパースソロかな?

よって、一人用サイズのテントを総合的に判断すると、最軽量のものを選ぶのであれば「ハイレヴォ」。

居住空間重視なら「エスパースソロ」。

価格が安く重量も軽いのを選ぶのであれば「ステラリッジ1」ということになります。

この中であれば、私は込み合ったテント場でも見つけやすい「ハイレヴォ」か「エスパースソロ」を買います。(←個人的主観)

ステラリッジはあまりにも多すぎない?(←こちらも個人的主観)

ハイレヴォが気になる

夜のテント場

二人用サイズの山岳テント

ステラリッジ251,480円1.43kg130×210×105
エアライズ257,200円1.77kg130×210×105
トレックライズ155,000円1.68kg110×210×105
VL-2766,000円1.49kg120×205×100
エスパースデュオ74,800円1.65kg130×210×115
ハイレヴォ269,300円1.20kg123×203×115
(内寸)
カミナドーム274,800円1.46kg130×212×105
ファル266,000円1.71kg
※1
130×210×100
SLドーム64,900円
※2
1.18kg120×210×95
※1:本体・フレームのみ
※2:アンダーシート込み価格

まず値段ですが、「エスパースデュオ」と「カミナドーム2」の商品価格は飛び抜けて高いです。

最も安いものから23,320円も高いので、ちょっと躊躇してしまいます。

テントに7万5千円?。う~む、、、奥さんに叱られそうです。

最も重たいのがこちらも「エアライズ2」です。

最も軽い「SLドーム」から590gも重たいので大きなマイナスポイントになっています。

「トレックライズ1」も「SLドーム」から500gも重たくなっています。

ただ、こちらも価格帯は安い部類です。

最も安いのが「ステラリッジ2」。そして、重さも3番目に軽い。さすがモンベルといった感じ。

「VL-27」は「ステラリッジ2」と重さがほぼ同じですが、価格・サイズで比べると優勢なのはこちらも「ステラリッジ2」になります。

新規参入の「SLドーム」の最軽量は目立ちます。アライテントさん、頑張ったんでしょうね。

価格もハイレヴォ2より専用アンダーシート込みでも安いので大きな魅力を感じます。

次は居住空間です。

テント体積
(㎥)
円/㎥kg/㎥
ステラリッジ20.9653,6251.49
エアライズ20.9659,5831.84
トレックライズ10.8167,9012.07
VL-270.8280,4881.82
エスパースデュオ1.0571,2831.57
ハイレヴォ20.9672,1881.25
カミナドーム20.9182,1981.60
ファル20.9172,5271.88
SLドーム0.8081,1251.48
SLドームはアンダーシート込み価格で計算

ここでも一人用サイズとほぼ同じ結果になりました。

そして、新規参入の「SLドーム」は幅が120cmで高さが95cmしかないため、不利な結果となりました。

よって、二人用サイズのテントを総合的に判断すると、最軽量のものを選ぶのであれば「SLドーム」。

居住空間重視なら「エスパースデュオ」。

価格が安く、重量も軽いバランスが良いものを選ぶのであれば「ステラリッジ2」ということになります。

私が買うのであれば「SLドーム」か「ハイレヴォ2」か「エスパースデュオ」かな。(←絞れてない?)

「ステラリッジ2」は、ちょっと遠慮しておきます。

このテント、昔から好きなテントの一つです

一人用サイズか二人用サイズか

一人で使うのだけど、一人用サイズにするか二人用サイズにするかで迷っている人も多いと思います。

そんな人たちのために、客観的に数値だけで比較するとどうなのかを調べてみました。

二人用サイズの中で最軽量だった「SLドーム」、最安値の「ステラリッジ2」、居住空間が大きい「エスパースデュオ」。

この3つのテントを一人用サイズと比較してみます。

まず価格。二人用「ステラリッジ2」より安い一人用は「ステラリッジ1」と「エアライズ1」と「トレックライズ0」なので、価格でいうとこの3つが比較対象になります。

次に重さ。二人用の「SLドーム」より軽い一人用は「ハイレヴォ」だけになるので、重量でいうと「ハイレヴォ」が比較対象ですが、「SLドーム」が発売されるまでは最軽量だった「ハイレヴォ2」も加えます。

居住空間については、当然二人用の方が大きいので、一人用で一番大きい「エスパースソロ」を加えます。

テント価格
(円)
重さ
(kg)
体積
(㎥)
円/㎥kg/㎥
ステラリッジ
51,4801.430.9653,6251.49
ハイレヴォ
69,3001.200.9672,1881.25
SLドーム64,9001.180.8081,1251.48
エスパース
デュオ
74,8001.651.0571,2381.57
ステラリッジ
47,8501.340.6672,5002.03
エアライズ
50,6001.580.6874,4122.32
トレックライズ
50,6001.470.5592,0002.67
ハイレヴォ62,7001.060.6399,5241.68
エスパース
ソロ
64,3501.440.7486,9591.95

二人用サイズで最も安かった「ステラリッジ2」は、一人用サイズと価格面で比べても有利な状況。

「ハイレヴォ」「エスパースソロ」よりも安く、「エアライズ1」「トレックライズ0」と比べても880円高いだけ。

しかも、「エアライズ1」「トレックライズ0」「エスパースソロ」よりも軽いという有様。

「ステラリッジ1」と比べても、重さはプラス90g(半袖Tシャツ約一枚分)、価格はプラス3,630円しかありませんので、「ステラリッジ2」に大きなメリットを感じます。

昔はこのテント一択でした

このテント、夏は快適でした


これはさらに快適そう…


昔は両側入口タイプなんてなかったのに

一方、二人用サイズで最も軽かった「SLドーム」。

一人用サイズの「ハイレヴォ」と比べると重さでプラス120g、価格でプラス2,200円と大きな差はありません。

しかも「SLドーム」の価格はアンダーシート込み価格なので、かなり有利な状況です。

かつては、二人用サイズで最も軽かった「ハイレヴォ2」。

一人用サイズの「ハイレヴォ」と比べると重さでプラス140g、価格でプラス6,600円と少し差が出てきますが、大きな差とは言えず。

個人的には、「ハイレヴォ2」の高さが115cmというのは大きな魅力を感じます。(←座高が高いからです)

単位体積当たりでみると、ダントツで「ステラリッジ2」が安くて、なおかつ重量も軽い。

そして、最軽量は一人用サイズのテントや「SLドーム」を押さえて「ハイレヴォ2」という結果に。

よって、価格を重視したとしても「ステラリッジ1」より「ステラリッジ2」に大きな魅力を感じます。

また、重量を重視したとしても一人用サイズの「ハイレヴォ」より二人用サイズの「SLドーム」や「ハイレヴォ2」のほうに大きなメリットを感じてしまいます。

結果として、一人用か二人用かで悩んでいるのであれば、間違いなく二人用サイズのテントを買ったほうがいいです。

密集しているテント

グランドシートは必要か

山行の内容によりますが、よく悩むのがアンダーグランドシートを持参するかどうかです。

持参しなければ軽量化が図れます。しかし、持参すれば重たくなりますが、本体ボトム部のダメージに対する安心感が得られます。

よって、ここでは本体ボトム部の素材についても比較してみたいと思います。

素材については、大きくポリエステル素材とナイロン素材に分かれます。

ポリエステルは、ナイロンより水分吸収率が低いので速乾性に優れ、重たくなりにくいです。

しかし、引張強度・耐摩耗性に勝るのはナイロン素材です。

本体ボトム部の素材

ステラリッジ30Dナイロンリップストップ
エアライズ40Dナイロンタフタ
トレックライズ40Dナイロンタフタ
VL30Dポリエステルリップストップ
エスパース30Dナイロンリップストップ
ハイレヴォ20Dポリエステルリップストップ
カミナドームナイロンリップストップ
SLドーム30Dナイロンリップストップ

この中で、グランドシートの併用を強く推奨しているがプロモンテの「VLシリーズ」とアライテントの「SLドーム」です。

アライテントの「SLドーム」は、セット販売しかしていません。

ヘリテイジの「エスパース」と「ハイレヴォ」のボトム部は薄いですが、アンダーグランドシートの使用は『本体の汚れを防止し、耐久性、防水性が向上します』と記載されているだけです。

ただ、テントマットは必ず使用してくださいと記載されています。

しかし、「ハイレヴォ」の20Dはあまりにも薄くて不安です。

モンベルのステラリッジも30Dと薄いですが、従来のナイロンと比べて同重量であれば約2倍の引き裂き強度を持つバリスティックナイロンを使用しているせいか『フロアの防水性向上や保護のために、別売りのグランドシートもご利用いただけます』と併用を強く推奨しているわけではありません。

一方、アライテントの「エアライズ」と「トレックライズ」、ファイントラックのHPにはグランドシートの必要性について特に記載がありませんので必ずしも必要ではないのかもしれません。

よって、「プロモンテVL」「SLドーム」「ハイレヴォ」のテントについては、山行内容にかかわらず別途専用のグランドシートを必ず持参するものと想定し、テント本体と合算したもので比較してみたいと思います。

一人用サイズ

ステラリッジ147,850円1.34kg90×210×105
エアライズ150,600円1.58kg100×205×100
トレックライズ050,600円1.47kg 80×205×100
VL-1767,980円1.53kg90×205×100
エスパースソロ64,350円1.44kg100×210×105
ハイレヴォ68,860円1.18kg93×203×100
(内寸)
カミナドーム168,200円1.28kg90×205×100

「ハイレヴォ」は最軽量のままですが価格が最も高くなってしまいました。

「ステラリッジ1」との重量差も280gあったものが160gまで縮まり、価格差も21,010円と広がりました。

以上のことを踏まえると、軍配はモンベルの「ステラリッジ1」に上がりそうです。

ステラリッジ15,060円
160g
40Dナイロンリップストップ
エアライズ14,620円
160g
40Dナイロンタフタ
トレックライズ04,400円
150g
40Dナイロンタフタ
VLー175,280円
187g
70Dナイロン
エスパースソロ3,740円
170g
40Dナイロンタフタ
ハイレヴォ16,160円
120g
30Dナイロンリップストップ
カミナドーム17,810円
165g
70Dナイロンタフタ
(参考:グランドシートの価格・重量・素材)
山岳テント日本メーカー

二人用サイズ

ステラリッジ251,480円1.43kg130×210×105
エアライズ257,200円1.77kg130×210×105
トレックライズ155,000円1.68kg110×210×105
VL-2771,610円1.74kg120×205×100
エスパースデュオ74,800円1.65kg130×210×115
ハイレヴォ277,660円1.35kg123×203×115
(内寸)
カミナドーム274,800円1.46kg130×212×105
ファル266,000円1.71kg130×210×100
SLドーム64,900円1.38kg120×210×95

重量を見ると「SLドーム」より「ハイレヴォ2」のほうが軽くなってしまいました。

価格差は12,760円ありますが、快適性では「ハイレヴォ2」。個人的には「ハイレヴォ2」かな~。

その「ハイレヴォ2」と「ステラリッジ2」とを比較すると、重量差は80gまで縮み、価格差は26,180円にまで広がりました。

よって、こちらも軍配はモンベルの「ステラリッジ2」に上がりそうです。

ステラリッジ25,390円
215g
40Dナイロンリップストップ
エアライズ24,840円
210g
40Dナイロンタフタ
トレックライズ14,730円
200g
40Dナイロンタフタ
VLー275,610円
248g
70Dナイロン
エスパースデュオ5,280円
200g
40Dナイロンタフタ
ハイレヴォ28,360円
150g
30Dナイロンリップストップ
カミナドーム28,250円
235g
70Dナイロンタフタ
SLドーム本体価格に込み
200g
40Dナイロンタフタ
(参考:グランドシートの価格・重量・素材)

パッキングサイズ

山行2日目からは、テントを畳むのも大雑把になるので(←自分だけ?)あまり重要視していないですが、パッキングサイズも比較してみます。一人用と二人用まとめて比較します。

区分サイズ
(cm)
容量
(ℓ)
ステラリッジ1φ13.5×29
φ9.5×20
8.48
エアライズ1φ14×294.46
トレックライズ0φ13×283.72
VLー17φ14×253.85
エスパースソロφ12×303.39
ハイレヴォφ11.5×282.91
カミナドーム18×15×253.00
ステラリッジ2φ14.5×30
φ9.5×20
9,43
エアライズ2φ15×305.30
トレックライズ1φ14×304.62
VL-27φ15×254.42
エスパースデュオφ13×314.12
ハイレヴォ2φ12.5×293.56
カミナドーム28×17×273.67
SLドーム9×21×275.10

ステラリッジは本体とフライシートを別々に販売しているので、スタッフバッグもそれぞれにあります。

なので容量は大きくなっていますが、別々に収納できる方ほうが楽なのかもと思わなくもないです。

ハイレヴォ、エスパース、カミナドームの容量が小さいですが、VLシリーズの長さ25cmも魅力です。

SLドームは大きめですが、付属のコンプレッションベルトでかなり小さくなるみたいです。

スタッフバッグ自体に余裕のあるものだったり、まったく余裕のないものもあるので、参考までに。

フライシートの素材

フライシートの素材も、ポリエステルとナイロンに分かれます。

引張強度や耐摩耗性に勝るのはナイロンですが、ポリエステルはナイロンに比べ水分吸収率が低いですから濡れても重たくなりにくいです。

夜露でフライシートはビッショリになりますが、ポリエステルのほうが重たくないということです。

また対候性もナイロンより優れます。ただ、伸縮性はナイロンが勝ります。

フライシートにポリエステルを採用しているのは、「VLシリーズ」と「エスパース」です。

また、「VLシリーズ」はボトム部もポリエステルです。だから、グランドシートは必須なのですね。

もしかしたら、山行2日目からは「ハイレヴォ」や「SLドーム」には追いつかないものの、「ステラリッジ」よりは軽くなっているのかもしれません。「VLシリーズ」が。

「VLシリーズ」は現在8代目。二人用の先代VL-26とVL-27との違いはポールのみ。

NSLポールからNFLポールへ変更し、軽量化を図っています。

amazonでよく安売りしてる

凍る山岳テント

フライシート中間部のテンションコード

フライシートの中間部にテンションコードがあるのとないのでは大きく違ってきます。

これはテントの強度を維持するためではなく、インナーとフライとの接触を防ぐために取り付けられているものです。

フライがインナーと接触すると呼び水効果でテント内に水分が侵入してくるため、なるべくなら避けたいものです。

また、空間を確保させることでテント内部の結露の発生が軽減されます。

出入口が短辺側であれば、長辺側には確実に欲しいところです。

基本的に付属のペグが12本であれば間違いなくありますが、10本とか8本だと画像などで確認するしかありません。

テンションコード

また、吊り下げ式テントもスリーブ式に比べるとフライとインナーとの空間が多く確保できるので利点となります。(設営撤収も吊り下げ式のほうが少しは楽だと思っていますが)

よって、ここでは付属するペグ数と中間部テンションコードのありなし、吊り下げ式かスリーブ式かについて比較したいと思います。

ステラリッジ12本あり吊り下げ
エアライズ13本ありスリーブ
トレックライズ不明ありスリーブ
VL12本あり吊り下げ
エスパース8本ありスリーブ
ハイレヴォ8本ありスリーブ
カミナドーム8本ありスリーブ
SLドーム不明ありスリーブ

やはり海外メーカーにはないものがありますが、ここに記載のテントはすべてありましたので、あまり比較になりませんね。

ただ、やはりスリーブ式が多いですね。

吊り下げ式テントは、スリーブ式テントと比べて強風に対して弱いと言われていますが、ここに記載しているテントであれば実績もあるので問題ないものと考えられます。

よって、ステラリッジとVLシリーズがより空間を確保できているということになります。

反対にテント内部が若干狭くなるのかもしれませんが。

出入り口が短辺側か長辺側か

テントへの出入り口は短辺側にあるものと長辺側にあるものと2種類存在しています。

一般的に出入り口が短辺側のメリットとしては、「狭い場所でも設営できる」、「出入り口を風下側に向けたときテントが風を受ける面積を小さくおさえることができる」などが挙げられます。

これは、厳しい環境下においてもテントが設営できることを想定しており、冬も含めたオールシーズンの使用で有利に働きます。

山岳テント海外メーカー

一方、長辺側にあると「前室が広くなり快適性が増す」、「換気がいい」、「開放的な居住性を得ることができる」といった点がメリットになります。

冬を含めない3シーズン用のテントが欲しいということであれば、長辺側に出入り口があるほうがメリットは大きいです。と思っています。

ステラリッジ短辺側
エアライズ短辺側
トレックライズ長辺側
VL長辺側
エスパース長辺側
ハイレヴォ長辺側
カミナドーム長辺側
SLドーム長辺側

こればかりは好き嫌いの範囲になるのかもしれません。

個人的には長辺側にあるほうが好きです。

ただ、相当厳しい環境下での使用を想定しているのであれば「ステラリッジ」か「エアライズ」ということになります。

雪上山岳テント

出入口全面にメッシュパネルがあるか

これもどっちでもいいのかもしれません。

出入口の全面にメッシュパネルがあるかどうかなんて。

ただ、個人的には夏のテント内は暑くて暑くて息苦しいので、大きなメッシュパネルがあると嬉しいです。

しかも、外側にあると便利だな~。

『出入口のドアをフルオープンにしとけばいいじゃん。』と言われそうですが、なんか閉めたいときってあるじゃないですか。

なので、このメッシュパネルが出入口パネルと同じ大きさあるかどうかを調べてみました。

個人的趣向で調べたもの。参考程度にご覧ください。

ステラリッジ上半分外側
エアライズあり内側
トレックライズあり外側
VL下半分外側
エスパースあり外側
ハイレヴォ極小
カミナドーム上半分外側
SLドーム

という結果で、全面メッシュなのは、「エアライズ」「トレックライズ」「エスパース」だけでした。

この3つ、重量が重たいTOP3に入るテントです。まあ、考えれば生地が2枚ですから重たくなりますよね~。

エスパースは反対側にも大きなメッシュパネルがあるので、夏は涼しそうです。

個人的には、ここでエスパースに大きく傾きました。

まとめ

ここ数年、テント場でかなり多く見かけるようになったモンベルの「ステラリッジ」。

自分のテントを見失う人もいるほどシェアを拡大していますが、その理由がよくわかりました。

比較してみると「ステラリッジ2」が価格・重量・サイズなどで最もバランスの取れたおすすめのテントと言えるからです。

悔しいですけど、軍配は「ステラリッジ2」という結果になりました。

でも、「ステラリッジ」は中国製?でそれ以外はすべてメイドインジャパンです。

中国やベトナムの人件費も高くなり、もう安く作ってくれる国はありません。

いつの日かステラリッジも高くなることでしょう。

それよりは、日本国内にお金を落とすことを本気で考えないと。日本のこれからの経済、本当に心配です。

ただ、個人的な意見としては出入り口が短辺側にあるのが好きではないので、ステラリッジを買うことはないと思います。(←実は、昔の長辺側にあったステラリッジを持っている)

なので、買うのであれば長辺側にあるテントで私自身大いに悩みそうです。

フライシートがポリエステルで、吊り下げ式で、軽量で、価格も中間ぐらいのプロモンテVL-27が気になるところ。

VLシリーズは、アマゾンではよく割引されて売られてます。

カミナドームも頭上空間が広いとのことで、座高が高い私にとってはこちらも気になる。

最軽量のハイレヴォも気になるけど、暑そうだな~。

しかし、6万越えとは…。小屋泊何回分かな?

でも、やっぱり買うのなら「エスパースソロ」か「デュオ」だな。

背が高いし、夏も快適そう。