山でのスズメバチ対策|山での事故発生件数を考えると最も警戒が必要!

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屋外の生物のなかで最も危険とされているのがスズメバチです。

スズメバチのなかでも特に気性が荒く攻撃的なのがオオスズメバチで、昆虫界で最強といえるでしょう。

危険度ナンバーワンの屋外生物です。

体長4㎝にもなる日本で最大級のハチで、毒が強く、刺されると腫れて熱を持ち、強烈に痛みます。

怖いのが、ハチ毒に対してアレルギーを持っている人が「アナフィラキシーショック」に陥ってしまうことです。

国内では毎年多くの人がハチに刺されて亡くなっていますが、そのほとんどがアナフィラキシーショックによるものです。

全身の震え、嘔吐、下痢、発熱、急激な血圧低下などのアレルギー反応を起こし、それが原因で呼吸停止や心停止となり、刺されてから15分ほどで死に至ることがあるほどです。

このようなハチ毒に対するアナフィラキシーの人は、10人に一人の割合でいるとされています。

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スズメバチの生態

スズメバチの活動時期は、5月から11月頃です。キイロスズメバチは12月上旬頃まで活動しています。

女王バチが5月頃から巣を作り始め、働きバチは6月頃から羽化し始め、徐々に増やしていきます。活動の最盛期である8月以降は働きハチの数も大変多くなり、巣も最大級になります。

全盛期は9月から10月といわれていますが、6月の初夏から秋にかけて山に入る際には、気をつける必要があります。

スズメバチは冬を越すことはできないので、新しく生まれた新女王バチ以外のハチは全て死んでしまい巣は空になります。翌年以降その巣を使うことはありません。

ちなみに、10月以降、街中でもオオスズメバチを見かけることがあります。オオスズメバチはかなり大きいので見た瞬間わかると思います。

これは、ハチのエサとなる虫などが少なくなるとエサを求めて遠くまで飛ぶためです。

攻撃性の強いオオスズメバチであっても巣から離れて飛んでいるハチがむやみに人を刺すことはないとされていますが、行動には気をつけたいものです。

スズメバチの巣に気付かない

コガタスズメバチは最も一般的なスズメバチで一番多く見られるスズメバチ種です。

このコガタスズメバチの巣は、主に木の枝や人家の軒下などの開放空間にあります。ほぼ球形で縞模様がある巣なので皆さんも見かけたことはあると思います。

キイロスズメバチの巣は、木の枝や人家の軒下などの開放空間と屋根裏や壁の中などの遮蔽空間にあります。

開放空間にある巣は、コガタスズメバチとほぼ同じような形をしています。

解放空間に作られた巣

また、モンスズメバチの巣は鐘状で底が抜けていて、営巣場所が手狭になると引越しをする習性があります。

鐘状で底が抜けている巣

一方、オオスズメバチの巣は大きな木の洞や地中にあります。普通、人家には営巣しません。

彼らは木の根元の空間などに穴を掘り、木の繊維で壁を作って、巨大な地下要塞を作ります。

巣が地中にあるということは、巣が見えないということ。

巣が見えないことから、私たち人間は巣に近づきすぎてしまい被害に遭うのです。

巣に近づきすぎると、彼らは羽音を立てながらホバリングし、アゴをカチカチ鳴らして毒液を噴射する威嚇攻撃をしてきます。

慌てずにしゃがんで体勢を低くし、ゆっくりとその場から離れることが大切です。

もし手で追い払ったり身をよじったりすると、攻撃されたと思って襲いかかってきます。

襲いかかってこられたら、全速力で走って逃げるしかありません。

スズメバチが追いかけてくる距離は長くても80mといわれているので、それくらいは全速力で走れるはずです。

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アシナガバチとの違い

アシナガバチは、体長約20ミリメートル程でスズメバチよりも小型で細身なハチです。体長の割に長い後肢を持っていて、街中でもよく見かけます。

いろいろなところに巣を作りますが、巣に近づいたり、巣を刺激したりしなければ、人を刺すことはありません。

アシナガバチの巣
アシナガバチの巣

アシナガバチは害虫退治の名人で、緑を食い荒らす害虫を幼虫のエサとしています。

なので、必要以上に巣を駆除するのではなく、そっとしておくことが推奨されています。

スズメバチの天敵

こんな凶暴な彼らでも天敵がいます。

巣を襲って御馳走にするクマやハチクマです。

また、昔は人間も彼らの巣をとって食べてしまう天敵だったのです。

スズメバチからすると、巣に近づく人間は立派な天敵であり、「襲撃者」という記憶が今もなお、スズメバチの記憶の中に受け継がれているのかもしれませんね。

働きバチが巣を拡大する初夏から秋にかけての山登りは、彼らの正当防衛を受けないように、気をつけながら楽しみたいものです。

スズメバチに刺されたら

ハチの毒は水に溶けやすいので、刺されたらすぐに傷口を流水で洗い流します。傷口から毒液を絞り出すようにすると効果的です。

また、毒液の吸出しにはポイズンリムーバーを使うと効率がいいです。

毒液を吸い出したあとは、傷口に抗ヒスタミン剤を含んだステロイド軟膏を塗っておきます。

アナフィラキシーショックの兆候が見えたら、「エピペン」と呼ばれる携帯用注射キットで薬液を自分で注射するのがベストな処置法です。

ハチ毒に対するアレルギーの有無は、医療機関の抗体検査で調べてもらうことができ、エピペンの処方も受けられるそうです。

このエピペンを携行していなければ、一刻も早く医療機関へ行く必要があります。