初めての登山はワクワクしますよね!
しかし、しっかりとした準備がなければ、思わぬトラブルに見舞われることもあります。
そう、山の中に入るということは常に危険と隣り合わせになるということを決して忘れないようにしてください。
なので、準備が大切なんです。
というわけで、この記事では初めて登山する人や登山を始めたばかりの人それぞれに必要な装備を解説していきます。
対象となる山は、近所にある標高1500mまでの日帰りできる低山。
ただ、これらの人が最も重要とする装備は、登山経験者をみつけること。
登山経験者に近所の低山に連れていってもらうことが、安全への近道です。
決してひとりで行こうと思わないでくださいね。
それ以外の装備は、これを読めば安全で快適な山歩きを楽しむためのポイントがすべてわかる。はず?
1. 基本装備:これがなければ始まらない!
登山靴
登山では、滑りやすい地面や岩場を歩くことも多いです。
下りでケガしやすいので、靴底がツルツルではなくて滑りにくい凸凹状のものがベスト。
ただし、登山靴はとっても高価。日帰りの低山登山にガッチガチに硬い登山靴が必須装備とは思えません。
なので、初めて登山する人は、登山にハマるかどうかも分からないので、今ある靴でも登れる山に連れていってもらいましょう。
逆にこれからも登山していきたいと思ったときに、真っ先に購入したほうがいいアイテムがこの登山靴です。
購入時は登山靴の分類が複雑なので悩むと思います。なので、登山用品店の店員さんにどれがベストか教えてもらいましょう。
自分の足に合ったものを探してくれます。
店員さんは一般的なものを勧めてきますが、逆にローカットでソール(靴底)も薄くて柔らかい登山靴も選択肢に入れてみてください。
そんな靴を履いて登山すると、足裏で大地の感触を直に受けるので、体幹が鍛えられ、足腰も強くなります。歩き方も上手になります。
足袋を履いて山に登るのと同じ感覚ですね。
- 選び方: 必ず履いてみて自分の足にあったものを購入しましょう。自分の足のサイズ+1cmを目安に、防水性(ゴアテックス等)があって、日帰り低山ならローカットかミドルカットがおすすめです。
- 初心者向けブランド: キャラバン、モンベル、サロモン、ノースフェイス、メレルあたりかな。
バックパック
日帰りなら20リットル前後の容量がベスト。このサイズが使い勝手がいいです。日帰り低山です。30リットルは大きすぎだと思っています。
ただ、こちらも購入するとなると結構お高いです。
普段使い出来ないですしね。
なので、初めて登山する人はこちらも今持っているザックで十分です。登山用でなくても大丈夫。小さすぎて持ち物が入らないという時は、連れの登山経験者のザックに入れてもらいましょう(笑)。
これからも登山していきたいと思った人が、登山靴の次に購入するのがこのバックパックでしょう。
こちらもいろんな種類や色があって悩みますので、自分の好みで選びましょう。服を買うときと同じ感覚です。個人的には、普段使いもできるようなザックをおススメしたいです。
腰ベルト? 日帰り低山の20リットルならなくてもいいです。
- チェックポイント: こちらも背負ってみて背負い心地の良いものを購入しましょう。ただ、日帰り低山の20リットル程度であればそれほど重たくもならないので、少々背負い心地が悪くても我慢できますが。やっぱり自分好みかどうかが一番かな。
ただ、夏場に登山すると滝汗です。その汗がザックにしみ込まれていきますので、何度も登山した場合は、ザックを水洗いしましょう。汗臭くて、普段使いできなくなります。
そして、20リットルじゃ小さいなと思い始めたら、泊付登山しようと思い始めたら30~40リットルのものを物色しましょう。
服装
登山はスポーツです。登山中の体温は大きく変動しますので、レイヤリング(重ね着)が重要です。
また、低山でも天候によっては山頂付近は冷たい風が吹いています。
なるべく汗をかかないように、体を冷やさないように服の着脱で調整しましょう。
登る前は寒くても、登りだすと熱くなりますし、山頂での昼の休憩時は寒かったりします。
アンダーウェアとシャツは着脱しませんが、その上に着るものは着脱が簡単に出来るようなものが重宝します。
といっても、夏場は登る前から暑いし汗も必ずかくので、あまり気にしなくてもいいです。重ね着なんかもしませんし。
ズボンは足の上げ下げが窮屈でないもの。できればポリウレタン素材を用いていないものを見つけられたらグッドです。
個人的には傷よけに長袖・長ズボンがいいかなと思います。
遅春・夏・早秋の低山
- アンダーウェア&シャツ:いわゆるポリエステル素材で速乾性の機能を施しているものがおすすめ。登山用はこの速乾性の機能が優れているので高価です。
- 防風シェル:休憩時の身体が冷えるときに、薄手のウィンドブレーカー的なやつでちょっと羽織りたいもの。なければ、休憩を短めにしましょう。
- ズボン:薄手。
晩秋・冬・早春の低山
- アンダーウェア:汗をかいても肌に触れる部分は冷たくなく、ゆっくり乾く天然素材のメリノウール素材のものがおすすめ。
- シャツ:肌に触れないので、ぶっちゃけ何でもいいです。
- 中間着:フリースなどの薄手のジャケットでノンコート(通気性がある)のものがおすすめ。ベストも使い勝手がいいです。
- 防風シェル:風を防ぐためにレインジャケットを代用。なければ、風を通さないものでいいです。
- ズボン:中厚手。
2. 安全を守るアイテム
レインウェア
こちらもマストアイテム。ですが、初めて登山する人は用意しなくていいです。わざわざ雨の日に登山しに行くことはないでしょう。
連れの人が雨予報だけど行こう。なんて言ったら低調にお断りしてください。
登山を始めたばかりの人で購入するタイミングは、遠征登山や2000m前後の山、泊付登山に行こうとするときです。
日帰り低山だけであれば、急いで購入する必要はありません。そもそも雨の日に行かないでしょうし。
ヘッドランプ
山では何が起こるか分かりませんし、山の中は暗くなるのが早いです。
登山を始めたばかりの人でこれからも登山をしていきたい人は、予備の電池とともに必ずザックの中に入れておくのがベストです。
初めて登山する人は用意しなくていいです。連れの登山経験者の人に頼りましょう。
- おすすめ: 軽量で明るいLEDタイプ。
地形図&コンパス
こちらも初めて登山する人は用意しなくていいです。連れの登山経験者に頼りましょう。
ただ、次回も登りたいと思うのであれば、分岐点などは注意深く観察しておきましょう。
登山を始めたばかりの人でこれからも登山をしていきたい人は、時々でいいので地形図を持参しましょう。
家にプリンターがあれば、お金を掛けずに用意できますから。
そして、持参したときは地形図を見ながら山歩きをしてみてください。その時、地図上のどこにいるのか、どこへ向かっているのか、どんな道を歩いているのかを意識してください。
スマホのGPSアプリだけに頼るのは危険です。そもそもGPSアプリは現在地を教えてくれるもので、先読み能力を鍛えちゃくれません。
ステージを上げていきたいなら、地図の先読みが重要です。
コンパスもベースプレート型のコンパスがいいですが、持っているだけではだめです。使えるようにしておくと安心です。
救急セット
こちらも初めて登山する人は用意しなくていいです。連れの登山経験者が絆創膏ぐらいは持っているはずです。
これからも登山をしていきたい人は、小さな怪我にも対応できるように、絆創膏などは準備しましょう。
どこまで揃えればいいのか悩むと思いますが、絆創膏、テーピング、ワセリンや軟膏、水道水程度は持っていくようにしましょう。
ただし、消毒剤は必要ありません。
傷口の処理は、以前は消毒してガーゼをあてて乾かしていましたが、今は水道水(沢水は雑菌が多いので×)で洗い流し、乾かさず湿潤状態にする処置が推奨されています。絆創膏もそういったものが売られていますので、そちらを購入するようにしましょう。
行動食
山で食べるおやつは格別なんです。
きっと、消費するエネルギーよりたくさん食べています。(←だから痩せない)
手軽に食べられるエネルギーバーやナッツ、チョコレートなどの高カロリー食品がおススメですが、自分が食べたいと思うものを多めに持っていきましょう。
非常時も視野に入れて。
3. 快適に歩くための便利アイテム
トレッキングポール
足腰への負担を軽減し、バランスを取りやすくしてくれます。
ただ、歩行時のバランス感覚を養い、足腰の筋肉を付けるためにはなるだけポールに頼らずに歩きましょう。
ひざ痛持ちなので、といった方には必須のアイテムでしょう。
サングラス&帽子&手袋
サングラスはなくてもいいですが、帽子と手袋はぜひ用意したいものです。
紫外線対策だけでなく、帽子は熱中症防止にも役立ちます。
低山は蜘蛛の巣も多く、枝にもよく頭をぶつけます。
なので、登山用でなくても大丈夫なので帽子は用意しましょう。
頭にかいた汗の顔への垂れ流しも防いでくれますし。
手袋も傷よけに用意しましょう。下りで滑ったときによく手をつきますので、下りでは必ず手袋をしましょう。軍手でも100均のでもOKです。
ザックカバー
バックパックに付属していることもありますが、遠征登山や2000m前後の山、泊付登山に行くなら急な雨に備えてバックパック用の防水カバーを用意しましょう。
中のものを完全に濡らしたくないのであれば、防水インナーバッグもあります。
初めて登山する人は用意しなくていいです。
4. 命を守るアイテム
登山届
低山であっても、日帰りであっても登山届は大切です。
お金は掛からないので、忘れないようにしましょう。
最低限、家族にどこどこの山に登りに行くと伝えてください。どこから何時頃から登って、どこへ何時頃へ下山予定も分かる範囲で伝えてください。
万が一の遭難したときの情報元になります。
水分
登山は多くの水分を必要とします。水分がなくなると非常に危険な状態に陥ります。
なので、重たいですが必要量以上を持参するようにしましょう。
以下に必要水分量の計算式がありますので、参考にしてください。
山岳保険
命を守るというか、何かあったときのための保険です。
保険の中身は次の3点について検討しましょう。
- 遭難捜索費用保険:登山者の義務として位置づけられています。
- 傷害保険:ケガによる入院や通院、手術などを補償。
- 賠償責任保険:他の登山者をケガさせた時など。
1日単位で簡単に入れるものもありますので、ぜひ検討してください。よく登山するようになったら、年単位で加入しましょう。
まとめ
初心者にとっての登山は、不安も多い反面、新しい景色と冒険への期待が膨らむものです。
適切な装備を用意し、天気やルート情報を事前にチェックすることで、安全で快適な登山体験が実現します。
さあ、山へ出かけてみませんか?